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製造業で効率化を実現する5つの方法を解説

業務を行う上で、作業の効率化は重要な課題となります。

なぜなら、製造現場において効率化が実現できれば、利益の増大や顧客満足度の向上といった、さまざまなメリットが期待できるからです。

そこで今回は、製造業が効率化を実現することで得られるメリットや、効率化を実現するための5つの方法について解説していきます。

製造業における効率化とは

製造業における効率化とは何か。それは手順や作業に要する時間を短縮し、浮いた時間を使って作業量を増やすといった生産性を高める仕組みづくりのことをさします。

時間を短縮するためには、業務を進めるうえで3Mといわれる、ムリ・ムダ・ムラとなっている要素を削減すること。その結果、時間やお金といったコストの削減につながり、結果として空き時間の捻出や利益の増大につながります。

生産性は「労働者1人あたりが、どれだけの成果を生み出せたかをあらわす割合」のことなので、効率化ができれば、自動的に生産性の向上にもつながるということです。

そのため、製造業における効率化は重要な課題だといえます。

製造業で効率化が求められる理由

それでは、なぜ製造業で業務効率化が求められているのか。3つの理由を解説していきます。

労働人口の減少

日本全体の高齢化・少子化にともない、製造業の就業者数は年々減少を続けています。

就業者数、つまり労働人口の減少が深刻化すると、仕事があるのに生産する人材が確保できず、機会損失につながるという事態が起こりえます。

さらに、労働人口の減少による人手不足のまま業務を行うと、今いる従業員の1人当たりの負担が大きくなり、疲労やモチベーションの低下から離職や退職へとつながり、労働人口の減少をさらに加速させる要因にもなりかねません。

生産コストの増加

近年、各種原材料の価格は上昇を続けています。また、ドライバーの人件費やガソリン燃料の高騰による物流コストも上昇しているため、製造業によっては向かい風にあるといえます。

発注元に価格交渉もしずらいこともあり、売上はそのままでコストが増加を続けているため、利益は下がる一方です。そのためにも、無駄なコストは削減する必要があります。

競争の激化

製造業は近年、グローバル化により競争が激化しています。今後も生き残っていくためには国内だけではなく、国外も含めた企業との競争に打ち勝つ必要があります。

とくにグローバル化を進めている企業は、効率化への取り組みをすでに進めているところも多く、それに加えて付加価値の高い製品も多く開発・販売しています。

こうした状況の中で、これらの企業に対抗するための取り組みを欠かすことはできません。

製造業が効率化を行うことで得られること

それでは製造業で効率化が行えると、どのようなメリットが得られるのか。それをまとめてみました。

従業員満足度の向上

効率化を進めることで、従業員の満足度が高まります。

残業や休日出勤が減ることで、心身ともに負担が軽減されるようになり、その結果仕事にも集中的に取り組めるようになります。

もともと製造業は「過酷で労働環境が悪い」というイメージがあるため、そのイメージを払拭できれば、離職率の低下はもちろんのこと、人材採用もしやすくなります。

コスト削減による利益の増大

効率化するということは、業務で発生している3M(ムリ・ムダ・ムラ)を省くということです。その結果、人件費や材料費などのコスト削減となり、結果として利益の増大につながります。

利益が増えれば、従業員への賃金アップもできるし、新たな設備投資や人材採用など、従業員満足度の向上や生産性向上、さらなる効率化につながる取り組みが行えるようになります。

品質および顧客満足度の向上

効率が悪い状態だとミスが発生しやすく、結果として製品の品質の低下やバラツキが発生します。そのため、効率化できるようになれば、良い品質を保てるようになり、結果として顧客の満足度を高めることができます。

良い品質の製品を納品できるようになれば、結果として取引先の信頼を得られるようになり、安定した発注や新たな仕事の依頼を期待できるようになります。

製造業で効率化を実現する5つの方法

製造業で効率化を実現することで得られるメリットを理解したうえで、実際にどのように効率化を実現すればよいのか。今回は5つの方法をお伝えします。

業務プロセスの改善

まずは、業務プロセスの改善です。

製造業ではさまざまな工程が存在していますが、各工程において問題がないかどうかをチェックします。

たとえば、一部の工程で作業が滞りボトルネックが発生しているとか、負荷が集中して従業員の負担が増大しているなど、どの工程における稼働状況や発生している問題を把握して、取り組むべき対策を明確にするところからはじめましょう。

3Mの削減

3Mは業務を効率化するうえで排除すべき要素なので、削減していきましょう。

ムリは従業員にかかる負担のことで、負担がかかるとミスの増加や、離職が増える原因となります。

ムダは作業で発生している、本来の業務の妨げとなっている要因のことで、妨げとなる要因が増えるほど、本来行う業務が十分に行えなくなり、生産性の低下へとつながります。

ムラは品質の不安定さのことで、製品の出来が大きくぶれると、不良品が多く発生するようになり、結果としてコストの増加へとつながります。

マニュアル作成

マニュアルの作成も効率化の1つです。

製造業においては、以前からスキルが人に依存することが多く、その人の状態や状況によって、品質に大きな影響を及ぼします。

そのため、効率化を実現するためには、その人の状態に依存することなく、またその人が欠けても同じように業務を行えるよう、業務マニュアルを策定しておく必要があります。

自動化とロボットの活用

業務の自動化やロボットの活用など、人に依存しない仕組みを構築することも、効率化の1つです。

常に一定の業務が行えるようになるため、品質のバラツキは起こりにくくなります。初期導入や維持にコストはかかるものの、常に一定の品質を保てることは大きな魅力です。

DX化

DX(デジタルトランスフォーメーション)といった、デジタル技術を活用して業務改善を行うことも大事になってきます。

データ化などで作業を見える化できれば、目視では確認できない作業負荷や不良品の検出などが行えるようになります。また、在庫管理や在庫の最適化、仕入れの最適化などもデータを用いて実現することができます。

また、真のDXとは、業務で得られたデータを活用し、業務や組織、企業文化自体までを大きく変革させたうえで、新たな付加価値を生み出すことです。

業務をただデジタル化させるだけではなく、デジタル化で取得したデータや最適化などで生まれた人手や時間を生かして、業務改善や新たな価値の創出に取り組むこと。DXではそれが可能となるので、ぜひ積極的に取り組んでいきましょう。

まとめ

今回は、製造業で効率化を実現する5つの方法について、メリットや効率化を実現するための方法を解説しました。

どの会社も効率化の余地は十分あるため、今回お伝えした方法を実践することで効率化を進めることが可能となります。

その中でも、自動化とロボットの活用、DX化については、導入にあたって費用が大きくかかることもあり、その費用軽減につながる補助金制度が用意されている場合があります。

ぜひ補助金を活用して、効率化を進めてみることを検討してみてはいかがでしょうか。


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