ものづくり製造業のための
お役立ちマガジン

製造業が活用できる「中小企業省力化投資補助金」の製品紹介

製造業における人手不足の状況は非常に深刻です。

ある調査では、全体の75.8%もの担当者が人手不足に困っていると回答があり、システムやIT技術を活用した自動化や業務効率化のニーズが高まっています。

本記事では、人手不足に悩む中小企業が活用できる「中小企業省力化投資補助金」について、導入可能な設備を紹介します。



目次
中小企業省力化投資補助金とは
製品カテゴリー

 製造業のカテゴリー紹介
 無人搬送車(AGV・AMR)
 検品・仕分システム
 自動倉庫
申請プロセス
 申請条件
 必要書類
 申請フロー
気をつけるべきポイント
 ①gBizIDプライムの取得
 ②交付決定前の注意
 ③製品の使用期間
 ④販売事業者の選定
まとめ



中小企業省力化投資補助金とは

引用:公式HP

中小企業省力化投資補助金は、人手不足に悩む中小企業が生産性を向上させるための支援制度です。

この補助金の目的は、省力化や自働化を通じて働く環境を改善し売上拡大や、付加価値額を高め、賃上げにもつなげることを目指します。


主な特徴

「カタログ」から選んだ汎用製品の導入費用の一部補助
・補助率は一律で2分の1以下、補助上限額は従業員数や賃上げ要件によって200万~1,500万円



製品カテゴリー

引用:製品カテゴリー

製造業のカテゴリー紹介

補助金の対象製品は『製品カタログ』から設備を選ぶ方式で、2024年9月27日現在で25カテゴリー、159の製品が登録されています。

各カテゴリーは使える業種が決まっており、製造業で利用できる主なカテゴリーは以下の通りです。


・清掃ロボット
・配送ロボット
・自動倉庫
・検品・仕分システム
・無人搬送装置 (AGV・AMR)
・オートラベラー
・丁合機
・段ボール製造機
・近赤外線センサ式 プラスチック材質選別機
・デジタル加飾機
・印刷紙面検査装置
・鋳物用自動バリ取り装置
・蛍光X線膜厚測定器
・自動裁断機


それでは、実際にどんな製品があるのか、実際に製品登録されているものとして代表的なものを次の章で3つ紹介します。


無人搬送車(AGV・AMR)

引用:製品カテゴリー

無人搬送車(AGV)は、自動的に誘導される搬送システムで、工場や物流センターで広く利用されています。

自動での移送により、作業ミスを減少させ、生産性を向上させる効果があります。

AGVは自動倉庫との連携で、効率的に作業が進行します。

実際の製品は、「製品一覧」をご覧ください。


検品・仕分システム

引用:製品カテゴリー

検品・仕分システムは、検品や仕分けを自動化し、従来の目視作業を効率化します。

製造業の工場や倉庫において、従業員がリストを見ながら目視で検品・仕分を行っていたところ、製品の導入により目視で確認する工程をなくし、「ミス」を自動化により低減でき、お客様との信頼関係も向上につながります。


自動倉庫

引用:製品カテゴリー

自動倉庫は、パレットやケース、コンテナを自動的に入出庫・保管できる製品です。

人力で行っていた入出庫や在庫管理が自動化され、高速に入出庫が可能となることで、ミスなく生産性の向上が見込まれます。



申請プロセス

申請条件

申請対象は人手不足の状態である中小企業で、人手不足の条件は以下のいずれかに該当することです。


・直近の従業員の平均残業時間が30時間を超えている
・整理解雇に依らない離職・退職によって従業員が前年度比で5%以上減少している
・採用活動を行い求人を掲載したものの、充足には至らなかった


また、補助事業終了後3年間で申請時と比較して労働生産性を年平均3.0%以上向上させる事業計画が必要です。

引用:公募要項


必要書類

必要な書類は、法人と個人事業主で異なります。


全事業者共通

・従業員名簿
・貸借対照表(前期・前々期)
・損益計算書(前期・前々期)

法人
・履歴事項全部証明書
・法人税の納税証明書(直近3期分)
・役員名簿
・株主・出資者名簿

個人事業主
・確定申告書の控え 第1表(直近1期分)
・所得税の納税証明書(直近1期分)

人手不足関連(いずれかが必要)
・時間外労働時間の証明書
・従業員最低人数の確認用資料
・人員募集したことを証明する書類

大幅な賃上げ対象者
・最低賃金の賃金台帳

省力化計画(販売事業者が添付)
・省力化効果判定シート

公式ホームページより、指定様式をダウンロードできます。



申請フロー

申請のステップは以下の通りです。

補助金の理解
「公募要領」を確認し、補助金制度の概要、対象経費、スケジュール、補助対象事業者に該当するかを確認します。


②gBizIDの取得
電子申請のためには、gBizIDプライムアカウントが必要です。アカウントを持っていない場合は「gBizID」から取得します。


カタログから製品選定
「製品カタログ」から、希望する対象製品を選びます。


販売事業者の選定
対象製品に対応する「販売事業者一覧」から販売事業者を選び、連絡を取ります。


販売事業者と共同申請
販売事業者と共同で事業計画を策定し、申請受付システムで共同申請を行います。

詳しい申請フローは、「中小企業省力化投資補助金の申請方法を徹底解説」の記事をご確認ください。



気をつけるべきポイント

①gBizIDプライムの取得:

申請には「gBizIDプライム」アカウントが必要です。取得に2〜3週間かかるため、早めに準備しましょう。


②交付決定前の注意

交付決定前に発注・契約・支払い等を行った経費は補助対象外となります。順番としては、導入製品の選定→補助金の応募・交付申請→採択・交付決定→設備投資(発注、支払い)となります。


③製品の使用期間:

導入した省力化製品は、最低でも1年以上利用しなければなりません。納品後1年未満で利用を解除した場合、補助金返還の対象となります。


④販売事業者の選定

1つの商品でも複数の販売事業者がいます。
複数の選択肢がある中で、価格、契約条件、サポート体制などを慎重に比較検討し、最適な販売事業者を選ぶことが重要です。



まとめ

中小企業省力化投資補助金は労働人口の減少が深刻化する中、中小企業の人手不足と生産性向上を目指す制度です。

製造業では、無人搬送車や自動倉庫などの製品の購入に補助金を活用することができて、最大1,500万円の補助を受けることができます。

弊社は補助金申請のサポートを行っていますので、補助金のことで気になることがあればお気軽にご相談ください。


当メディアでは、補助金の最新情報を随時発信しています。

メルマガにご登録いただくと、最新の補助金情報や申請のコツをお届けします。ぜひご登録ください。


© new beginnings japan All rights reserved.