事業者が省エネのために設備投資をする場合、補助金が活用できる可能性があります。
補助金を活用するなら、まずはどのような種類があるかを確認しておきましょう。
本記事では、事業者が省エネの設備投資で活用できる補助金を4つ紹介します。
設備投資での参考として、ぜひ内容をご確認ください。
製造業での省エネの設備投資にあたっては、補助金を活用するのがおすすめです。
省エネの設備投資なら、以下を始めさまざまな補助金があります。
4つの補助金の概要について見ていきましょう。
省エネへの取り組みで必要な「融資利息」の一部を支給するのが、「省エネルギー設備投資利子補給金」です。
利子補給対象事業は、以下3つの要件のうち、いずれかを満たす必要があります。
(ア)エネルギー消費効率が高い省エネルギー設備を新設、又は増設する事業。
(イ)省エネルギー設備等を新設、又は増設し、工場・事業場全体におけるエネルギー消費原単位が1%以上改善される事業。
(ウ)データセンターのクラウドサービス活用やEMSの導入等による省エネルギー取組に関する事業。
引用:令和5年度 省エネルギー設備投資利子補給金 新規融資 公募要領(二次公募)
省エネルギー設備投資利子補給金の利子補給率は、最大1パーセントです。補給期間は最大で10年となり、年に2回の利子補給金支払いがあります。該当する設備を融資によって購入するのなら、申請を検討してみましょう。
以下すべてを満たす省エネルギー設備の導入が補助の対象です。
令和5年度の第1回公募はすでに終了しています。第2~4回の公募期間は以下のとおりです。
第2回受付 | 2023年6月30日~8月10日 |
第3回受付 | 2023年8月18日~9月29日 |
第4回受付 | 2023年10月6日~11月10日 |
ただし予算に達した受付期間を持って、融資計画書の受付は終了します。
そのため活用するのなら、早めに申請を行いましょう。
(参考)SII:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|公募情報(新規融資)(2次公募)(令和5年度 省エネルギー設備投資利子補給金)
省エネを考えていても、何から手をつけたらよいかわからない事業者も多いでしょう。既存の設備や機器の運用方法見直しによって省エネが可能かもしれません。
そんな省エネのヒントを得られるのが「中小企業等に向けた省エネルギー診断拡充事業費補助金」です。診断費用は必要ですが、専門家による省エネ診断と運用改善の提案が受けられます。
プランは次の2種類です。
省エネで設備投資が必要か不明なときに、判断材料として使えるでしょう。2023年7月の段階では「2024年1月上旬」が申込期限です。ただし期限より早く締め切られる可能性もありますので、注意してください。
(参考)省エネルギー診断 | 設備を点検して光熱費削減 省エネルギー診断
中小企業の省エネを推奨するための支援を行っているのが、「中小企業等に対するエネルギー利用最適化推進事業費補助金」です。
地域プラットフォーム構築事業・省エネ最適化診断・IoT診断・講師派遣といった取り組みがあります。
4つの取り組みの概要は以下のとおりです。
地域プラットフォーム構築事業 | ネルギー使用状況を把握し省エネ計画の策定・実施・見直しなどを一貫して支援する |
省エネ最適化診断 | 工場・ビルなどの診断によってエネルギーの漏れや課題などを可視化する |
IoT診断 | 省エネ最適化診断を受けた事業者に対して詳細データを活用した診断を提供する |
講師派遣 | 省エネをテーマに含んでいるセミナーに講師を無料で派遣する |
なお、省エネ最適化診断とIoT診断を受けるにあたっては以下の料金が必要です。
省エネ最適化診断(A診断)※申し込み受付終了(7月21日) | 10,450円(税込) |
省エネ最適化診断(B診断) | 16,500円(税込) |
省エネ最適化診断(大規模診断) | 23,100円(税込) |
IoT診断 | 16,500円(税込) |
国の補助金の評価項目にも追加されているのが「省エネ最適化診断」です。内容をぜひチェックしておきましょう。
(参考)省エネ・節電ポータル
ZEB実証事業でも、費用の一部について補助が受けられます。
本事業はZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の構成要素となる、高性能建材や高性能設備機器等の導入に際して、その情報の提供等に同意する事業者に対し、費用の一部を補助するものです。
引用:令和5年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業 パンフレット
補助金額の上限は年5億円で、補助率は補助対象経費の2/3以内です。
そもそも「ZEB」とは何を意味する言葉なのか、知らない人も多いでしょう。ZEBとはNet Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称です。快適な室内環境を実現しつつ、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指している建物を意味します。
新築だけでなく、既存の建築物についてもZEB実証事業の対象です。申請にあたっては、ZEBプランナーが関与する事業であることが要件として求められます。ほかにも交付要件が設けられていますので、くわしくは公募要領で確認してみましょう。
公募期間は以下のとおりで、2023年(令和5年)度の一次公募はすでに締め切られています。
一次公募 | 2023年5月8日~6月5日 |
二次公募 | 2023年7月31日~8月28日 |
ZEB実証事業はjGrants(電子申請システム)での公募受付で、申請時にはGビズIDプライムアカウントが必要です。なお、GビズIDプライムアカウントは取得に2週間程度かかる可能性があります。そのため申請を検討しているのなら、早めにアカウントを取得しましょう。
(参考)SII:一般社団法人 環境共創イニシアチブ|事業トップ(令和5年度 ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業)
製造業で省エネの設備投資を予定しているときは、補助金を活用するのが便利でおすすめの方法です。しかし何を選ぶのとよいのか、複雑でわかりづらいと感じている人も多いでしょう。時期によって公募を行っている補助金は違います。また「申請を検討していた補助金が予算到達で公募終了してしまった」というケースも多いものです。
そこで省エネの設備投資を予定しているのなら、補助金申請の支援を行う専門家に相談してください。専門家は、状況を確認したうえでベストな補助金を提案してくれます。公募要領がわかりづらいと感じるときも、専門家に相談するのが確実です。
ぜひ知識豊富なプロに相談し、自社に合った補助金を申請してみましょう。
また、貴社が補助金を活用できるかどうか不安な場合は、以下のページから診断できます。
最短15分で診断結果レポートを提供いたしますので、ぜひご活用ください。
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