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【事業再構築補助金】10次公募新設の物価高騰対策・回復再生応援枠とは

10次公募新設の物価高騰対策・回復再生応援枠とは

中小企業・中堅企業の事業に活用できる補助金が「事業再構築補助金」です。

令和5年3月に公募開始となった第10回からは、新たに物価高騰対策・回復再生応援枠が設けられています。そこで新設された物価高騰対策・回復再生応援枠に興味をお持ちの方も多いでしょう。

概要について紹介しますので、補助金の活用を検討しているのでしたらぜひ内容を参考にしてください。

【事業再構築補助金】物価高騰対策・回復再生応援枠の概要

【事業再構築補助金】物価高騰対策・回復再生応援枠の概要

物価高騰対策・回復再生応援枠の概要について紹介します。

第9回までの「回復・再生応援枠」と「緊急対策枠」を統合したのが、新設された「物価高騰対策・回復再生応援枠」です。

新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響によって、いまだ業況が厳しい事業者も多いでしょう。自社内での対策では回復できる見込みのない事業者も多く存在します。

そんな事業者にとっての救済となるのが、物価高騰対策・回復再生応援枠です。

要件を満たしているのであれば、申請を考えてみるのも良いでしょう。

【事業再構築補助金】物価高騰対策・回復再生応援枠の対象となる事業者

物価高騰対策・回復再生応援枠は、次の要件にあてはまる事業者が対象となります。

必須要件(Bについては、付加価値額の年率平均3.0%以上増加を求める。)に加え、以下のいずれかを満たすこと

①2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、2019~2021年と比較しての同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること

②中小企業活性化協議会等から支援を受け、再生計画等を策定していること

※売上高減少要件については、付加価値額(売上高×1.5)減少で代替可能

(引用:事業再構築補助金

基本となる要件に加えて、上記のいずれか1つを満たすと補助金の対象です。ただし申請にあたっては、補助対象事業などの要件も設けられています。

要件が多いため、なるべく余裕を持って準備を始めるのが大切です。

自社だけで対応するのが難しい場合は、補助金申請の支援を行っている専門家への相談も検討してみましょう。

【事業再構築補助金】物価高騰対策・回復再生応援枠の必要書類

申請には事業計画書や決算書等、共通の提出書類が必要です。

そのほかに以下どちらかの書類を提出する必要があります。

・2022 年 1 月以降の売上高(又は付加価値額)が 2019~2021 年に比べて減少したことを示す書類

・中小企業活性化協議会(旧:中小企業再生支援協議会)等から支援を受けており、応募申請時において以下のいずれかに該当することを証明する書類

(1)再生計画等を「策定中」の者

(2)再生計画等を「策定済 」かつ公募終了日から遡って3年以内に再生計画等が成立等した者

(引用:事業再構築補助金 公募要領

物価高騰対策・回復再生応援枠の申請にあたっては、売上高の減少を示す書類が必要になります。

法人の場合、証明に使う書類は全部で5種類です。

  • 申請に用いる3か月の比較対象となる売上がわかる年度の確定申告書別表一の控え
  • 上記と同年度の法人事業概況説明書の控え
  • (e-taxでの受付の場合)受信通知
  • 申請に用いる3か月の売り上げがわかる確定申告書別表一の控え
  • 上記と同年度の法人事業概況説明書の控え

売上高の減少は、会社全体が対象となります。部門や事業ごとの減少ではありませんので注意しましょう。

なお、添付する書類には、事務局から指定されたファイル名を入れる必要があります。そこで公募要領などを確認しながら、間違えないよう入力してください。

【事業再構築補助金】物価高騰対策・回復再生応援枠の補助内容

補助金の上限額は、ほかの枠と同じように従業員数によって変わります。

事業再構築補助金の、物価高騰対策・回復再生応援枠の補助上限額は以下の通りです。

従業員数補助上限額
【従業員5人以下】100~1,000万円
【従業員6~20人】100~1,500万円
【従業員21~50人】100~2,000万円
【従業員51人以上】100~3,000万円

また補助率は以下のように決められています。

中小企業等 2/3(※2)
中堅企業等 1/2(※3)

(※2)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは3/4

(※3)従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは2/3

(引用:必須申請要件|事業再構築補助金

中小企業か中堅企業かによって、交付される補助率には違いがあります。

また従業員数によって金額も変わってきますので注意しましょう。

【事業再構築補助金】申請の流れ

【事業再構築補助金】申請の流れ

事業再構築補助金について、申請から交付までの流れを紹介します。

おおまかにわけると流れは以下の通りです。

  1. 1.電子申請を行う
  2. 2.事務局から採択の通知が届く
  3. 3.交付申請手続きをする
  4. 4.補助事業を実施する
  5. 5.実績報告後に交付額が決定する
  6. 6.補助金が交付される

事業再構築補助金の手続きは電子申請のみです。申請に使える対面の窓口はありません。

そのためPCを使った入力に慣れていないと、手間取ったり間違えたりする可能性があるでしょう。

採択の可能性を高めるためにも、入力内容には誤りがないよう注意してください。

物価高騰対策・回復再生応援枠は事前着手届出の対象

物価高騰対策・回復再生応援枠は、「事前着手届出」の対象です。届出が受理されると、補助金交付が決定する前の経費についても補助対象にできます。

ただし事前着手届出の提出では、以下の点に注意が必要です。

  • ・届出の受理は交付の決定を約束するものではない
  • ・令和4年12月1日以前の購入契約については経費として認められない
  • ・申請内容とのあいだに整合性がないと、事前着手届出は無効になる

届出を出しても審査に通らず、補助金が交付されないといった可能性も十分に考えられます。高額な購入契約をしても、補助金が受けられないと大変です。

その場合に経費が事業を圧迫することがないよう、十分な検討が必要になります。

物価高騰対策・回復再生応援枠の申請は専門家への相談を検討

物価高騰対策・回復再生応援枠の申請は専門家への相談を検討

物価高騰対策・回復再生応援枠への申請を行うのなら、公募要領を十分に読み込む必要があります。なぜなら紹介した以外にも、補助金申請では多くの要件が設けられているからです。しかし本業が忙しくて時間が作れず、どうしても自社でチェックするのが難しいと感じている方も多いでしょう。

そんなときは、補助金申請の支援を行っている専門家に相談してみるのもおすすめの方法です。専門家は状況を丁寧に確認したうえで、補助金の申請が可能かを判断してくれます。

また事業内容に合った補助金がないか、アドバイスしてもらうことも可能です。

  • ・書類の作成が苦手で自信がない
  • ・公募要領が複雑で見落としがありそう
  • ・自社でも申請できるのかわからない

そんなときは、まず知識のある専門家への相談も検討してみてください。

新型コロナウイルス感染症や物価高騰の影響で売り上げが減少しているのなら、物価高騰対策・回復再生応援枠が活用できる可能性があります。

売り上げの回復を考えているのでしたら、ぜひ専門家のサポートを受け、積極的に補助金を活用してみましょう。


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