現在、ものづくり補助金の18次公募が行われています。
18次公募に申請して、採択されたいという方に対して、採択率を上げる方法をまとめました。
これから申請を考えている方の参考になれば幸いです。
すでにご存じかも知れませんが、現在公募されているものづくり補助金の18次公募について、あらためて整理してみます。
はじめに、ものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象に、生産性向上や持続的な賃上げに向けて取り組む、革新的な製品・サービスの開発または生産プロセス等の省力化のための設備投資・システム構築を支援する補助金です。
設備投資・システム構築の支援とあるように、機械装置やシステム構築への投資を行うことが必須となります。
ものづくり補助金18次公募では、4つの申請枠・類型があります。
人手不足解消に向けて、ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等のデジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)やシステムを導入し、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みを行う場合に申請することができます。
従業員数5人以下 補助上限額750万円(1,000万円)
従業員数6~20人 補助上限額1,500万円(2,000万円)
従業員数21~50人 補助上限額3,000万円(4,000万円)
従業員数51~99人 補助上限額5,000万円(6,500万円)
従業員数100人以上 補助上限額8,000万円(1億円)
※()は、大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の金額となります
補助率 1/2
※企業規模や補助金額によって、1/3や2/3になる場合があります
設備・システム投資を行い、革新的な製品・サービス開発の取り組みを行う場合に申請することができます。
従業員数5人以下 補助上限額750万円(850万円)
従業員数6~20人 補助上限額1,000万円(1,250万円)
従業員数21人以上 補助上限額1,250万円(2,250万円)
※()は、大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の金額となります
補助率 1/2
※企業規模によって、2/3になる場合があります
設備・システム投資を行い、今後成長が見込まれる分野(DX・GX)における革新的な製品・サービス開発の取り組みを行う場合に申請することができます。
従業員数5人以下 補助上限額1,000万円(1,100万円)
従業員数6~20人 補助上限額1,500万円(1,750万円)
従業員数21人以上 補助上限額2,500万円(3,500万円)
※()は、大幅賃上げに係る補助上限額引き上げの特例を適用した場合の金額となります
補助率 1/2
※企業規模によって、2/3になる場合があります
ものづくり補助金18次公募のスケジュールは、以下のとおりです。
・電子申請受付:2024年3月11日(月)17:00~
・申請締切:2024年3月27日(水)17:00まで
・採択発表:2024年6月下旬(予定)
・実績報告:2024年12月10日(火)まで
申請締切は、3月27日(水)までとなるため、お早めに申請の準備をお願いします。
また、18次公募の採択発表は6月下旬で、実績報告は12月10日(火)です。そのため、採択発表が出た後は速やかに交付申請を行った後に補助事業を行い、12月10日(火)までに実績報告を行うといった、比較的タイトなスケジュールとなるのでご注意ください。
ものづくり補助金の申請件数と採択率を確認してみましょう。
ものづくり補助金の公式サイトにあるデータポータルでは、以下の申請件数と採択率の表が公開されています。
16次公募の申請件数は、5,608件です。一時は申請件数が3,000台まで減っていましたが、14次公募から申請件数が増えています。
一方の採択率は、16次公募で48.8%です。一時は60%近くまであったのですが、14次公募から採択率が50%前後に減っている状態です。
とはいえ、2件に1件の割合で採択されているので、難易度としてはさほど高くない補助金だといえます。
ものづくり補助金の採択率が50%前後の中で、採択されるためにはどうすればよいのか。
ものづくり補助金の公式サイトにあるデータポータルに掲載されている情報をもとに解説していきます。
事業計画書の作成に要した時間と採択率の表になります。
この表によると、30時間以内までの場合の採択率は40%台で、30時間以上になると、採択率が50%を超えています。もっとも採択率が高い、事業計画書の作成時間は、120時間以内となっています。
そのため、事業計画書はサクッと作るのではなく、しっかりと時間を確保して、計画書の項目に沿った内容になっているかどうか、計画書を審査する人にとって見やすいかどうかなど、何度もチェックしながら念入りに作成していくことが重要になってきます。
申請者の業種と採択率の表になります。
この表によると、ものづくり補助金の申請件数は、他業種と比べると圧倒的に多い状態です。また、採択率も他業種と比べると57.0%と高い状態にあります。
そのため、ものづくり補助金は製造業にとって相性の良い補助金だといえます。
補助金の申請額と採択率の表になります。
これによると、750万円以下の金額で補助金の申請を行った場合、採択率は40%台となります。とくに、250万円以下の金額で申請した場合の採択率は33.6%と大きく減ります。その場合は、ものづくり補助金ではなく、小規模事業者持続化補助金などで申請したほうが良いかも知れません。
その一方で、750万円以上の場合は採択率が50%を超えています。
金額を大きくすればよいというわけではありませんが、ある程度の金額を投資する計画にする必要があります。
支援者の関与(補助金に対する報酬の比率)と採択率の表になります。
この表によると、支援者がいるのといないのとでは、採択率が大きく変わります。できれば、支援者の協力を受けた上で、事業計画書をつくることが重要となります。
ただし、ものづくり補助金の公募要領にもあるように、ものづくり補助金の事業計画書はご自身で作る必要があります。申請代行や作成代行は不可となるため、事業計画書は自分自身で作成し、支援者から添削やアドバイスなどの支援を受けるようにしてください。
加点項目の数と採択率の表になります。
ものづくり補助金の審査は点数方式となっていて、加点項目を取ると、事業計画書の点数に加算されるというものになります。
この表にもあるように、加点項目を取ればとるほど、採択率は上がっていきます。できるだけ加点項目を取るようにしていきましょう。
ものづくり補助金で設定されている加点項目は、こちらになります。
有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者
創業・第二創業後間もない事業者、パートナーシップ構築宣言を行っている事業者など計9項目
有効な期間の事業継続力強化計画の認定を取得した事業者
給与支給総額・事業場内最低賃金の水準以上の増加、被用者保険の適用拡大の対象
えるぼし加点、くるみん加点の認定を受けている、もしくは一般事業主行動計画を公表している事業者
今回は、ものづくり補助金の18次公募内容と、採択率を上げる方法についてお伝えいたしました。
ものづくり補助金は2024年の公募は2回の予定で、すでに17次・18次の公募が行われています。そのため、この18次公募が最後になる可能性があります。(19次以降は現時点で未定です)
大型の機械装置やシステム構築の購入を検討されている場合は、ものづくり補助金の18次公募にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
採択率を上げる方法の部分でもお伝えしましたが、ものづくり補助金では支援者の協力をあおぐことが重要となります。もし支援が必要だと感じられた場合は、補助金の専門家にぜひご相談ください。
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