事業再構築補助金やものづくり補助金は、非常に大きな金額を受け取れる補助金なので、とても魅力的です。
ただし、補助金は原則、後で受け取ることになります。
つまり、補助事業の実施に必要な経費はすべて、先払いが原則となります。ただ、先払いになると、資金繰りに頭を悩まされる方もいるのではないでしょうか。
それでは、そのための費用をどのように捻出すればよいのか。その方法のひとつが「つなぎ融資」です。
今回はその「つなぎ融資」の借入先と、つなぎ融資を受けるときの注意点について解説します。
あらためて、補助金の申請から受け取りまでの流れを、もう一度整理してみましょう。
①補助金の申請
②採択
③交付決定
④補助事業の実施
⑤実施結果の報告
⑥補助金の受け取り
このように、採択されたらすぐに補助金がもらえるわけではありません。
上記の流れでいくと、補助金を受け取るまでに、1年以上かかります。
そして、補助事業を実施する際の経費は、原則先払いとなります。
そのため、補助事業の経費が大きければ大きいほど、最初に大きな金額を用意しておく必要があります。
大きな金額の補助金を受け取ろうと思ったら、当然経費の金額も大きくなります。
先ほどもお伝えしましたが、最初に経費の金額を支払うことになるので、用意しておく必要があります。
もちろん、自己資金が十分にあれば問題ありませんが、自己資金に余裕がないという場合は、補助事業を実施するために、何らかの方法で資金を一時的に調達する必要があります。
補助金を受け取るまでの間、一時的に資金を調達するための融資を受けることを“つなぎ融資”といいます。
それでは、つなぎ融資をどこで受ければいいのか。
いくつかの選択肢がありますので、代表的なものを中心に紹介します。
借入先の第一候補となるのは、普段から取引をしているメインバンクです。
メインバンクは、あなたの会社のことをよく理解しているため、経営体制に問題がなければ、補助金振込時に返済するということで、つなぎ融資を行ってくれる可能性があります。
できれば、補助金の申請をする前の早い段階から、相談するようにしましょう。
メインバンクとは別に、補助金の申請に関わってくれた金融機関へ相談するという方法もあります。
ものづくり補助金や事業再構築補助金などの大型の補助金の場合は、「認定経営革新等支援機関」と一緒に事業計画を策定することや、「認定経営革新等支援機関」に事業計画の認証を受けることが求められます。
もし、補助金の申請の際に、この「認定経営革新等支援機関」が金融機関だった場合は、その金融機関につなぎ融資について相談してみてください。
日本政策金融公庫は、政府系の金融機関です。
特徴は低金利で比較的融資を受けやすいということです。
また、一度公庫で融資を受けておくことで、その後の融資も受けやすくなります。
もし、つなぎ融資の借り入れが難しかった場合は、POファイナンスを利用するという方法もあります。
POファイナンスとは、補助金の交付決定を受けた事業者が、交付決定通知を電子記録債権化し、これを譲渡担保として、金融機関からつなぎ融資の借り入れを行うシステムです。
手続きは簡単に行えるだけではなく、補助金は直接、つなぎ融資の返済に充てられるため、金融機関との融資返済手続きなどを行わずにすみます。
低金利でスピーディーな借り入れが可能なため、選択肢のひとつとして検討しても良いかも知れません。
信用金庫など、補助金のつなぎ融資に積極的な金融機関があります。
また、自治体によっては、補助金のつなぎ融資に積極的に取り組んでいる場合もあります。
もし、事業をされている場所の信用金庫や自治体に相談してみるというのも手です。
つなぎ融資を受けたいと思っても、必ず受けられるとは限りません。
通常の融資を受ける時と同じ考えになりますが、注意点をお伝えいたします。
まずは経営状態が赤字だと、融資を受けられる可能性は低くなります。
また、税金の未納・滞納や、借入金の返済遅延があった場合は、その可能性がさらに低くなります。
財務状況が健全であることをアピールできれば、つなぎ融資を受けられる可能性が高まることでしょう。
補助金を使って取り組む新規事業に、収益性が高いと見込まれれば、つなぎ融資を受けられる可能性は高まります。
融資を受ける以上は、必ず返済をしなくてはいけません。新規事業で収益をきちんと出して、返済能力があると判断される必要があります。
もしくは、既存事業において、安定的な売上があること。しっかりと利益を出していること。大口の取引先がいること。このあたりを評価されれば、融資を受けられる可能性があります。
メインバンクや日本政策金融公庫など、銀行の融資は、審査に時間がかかるのが一般的です。
そのため、銀行からつなぎ融資を受ける場合は、スケジュールに余裕をもって相談しにいきましょう
冒頭でもお伝えしましたが、補助金の受け取りは後払いが原則です。
そのため、採択された場合は、補助事業を実施するための資金を調達する必要があります。
今回はつなぎ融資を、1つの選択肢として紹介しましたが、場合によっては親族から借り入れるとか、クラウドファンディングを活用するという方法もあります。
採択されたのに、資金が調達できずに採択を取り下げるなんてことがないよう、しっかりと資金調達できるようにしておきましょう。
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