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ものづくり補助金の実績報告の概要や必要資料、注意点を解説

先日、17次・18次公募が終了した、ものづくり補助金。

採択発表はまだですが、すでに実績報告の期日は決定しています。

実績報告は煩雑な手続きが多く、何度も差し戻し対応をして頭を抱えている事業者も多いようです。

そこで今回は、ものづくり補助金の実績報告の概要や必要書類、注意点について解説していきます。

ものづくり補助金の実績報告とは

ものづくり補助金の実績報告とは、採択された事業計画に沿って実施した補助事業について、実際に行った内容や成果を記載した実績報告書を作成し、各種資料とともに事務局に提出することです。

あらためて、ものづくり補助金の流れについて確認してみましょう。

ものづくり補助金公募要領(18次締切分)概要版より引用
https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/18th/公募要領概要版_18次締切_20240219.pdf

17次・18次公募に申請された方は、現在3の段階です。14次~16次公募に申請して採択された方は、5か6の段階かと思います。

この流れのように、実績報告を完了させないと、次の確定検査が行われず、結果として補助金の請求が行えません。

なお、実績報告の提出は、交付申請の時と同じく、地域事務局の担当者とやりとりを行います。そこで問題ないと判断されれば、jGrantsから全国事務局宛に実績報告を行う、というかたちです。

ものづくり補助金の実績報告に必要な資料

それでは、ものづくり補助金の実績報告では何をすればよいのでしょうか。必要な資料についてお伝えします。

まずは実績報告で提出する必要資料の構成はこちらです。

ものづくり補助金【実績報告資料等作成マニュアル】より引用
https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/1st/hojo/hojo_jisseki_manual_20220915.pdf

このようなフォルダを作成し、該当する部分に必要な資料を入れていきます。

A_費目共通について

まずは、A_費目共通の各フォルダに入れる資料を見ていきましょう。

それぞれのフォルダに入れる資料は、以下のとおりです。

A-1_実績報告書

・実績報告書(様式第6の別紙1)
・経費明細表(様式第6の別紙2)
・取得財産等管理台帳(様式第7)
・試作品等(成果)受領書(様式第12)

A-2_出納帳

・預金出納帳、現金出納帳
・通帳コピー(表紙含む)

A-3_預り金

・預り金元帳
・納付書コピー

B_費目別について

次は、B_費目別の各フォルダに入れる資料を見ていきましょう。

それぞれのフォルダに入れる資料は、以下のとおりです。

※Bは実際に支出が生じた費目のみ、フォルダを作成します

・見積依頼書(仕様書)
・見積書
・相見積書
・注文書(契約書)
・受注書
・納品書
・請求書
・振込依頼書
・費目別支出明細書
・画像データ
・受払簿

ものづくり補助金の実績報告資料の作成手順

必要な資料が何かを理解したうえで、どのように資料を作成、準備していけばよいのか。ものづくり補助金の公式サイトに掲載されている【実績報告資料等作成マニュアル】に沿ってお伝えいたします。

手順1 証拠書類の整備

まずは、実際に発注・購入した証拠書類を集めます。費目別ごとに管理ナンバーをつけて経理書類(見積依頼書、見積書、相見積書、注文書・契約書、受注書、納品書、請求書、振込依頼書等)を整備します。

手順2 金額面の整備

次は、実際に支払った経費を整理します。はじめに取り組むのが「費目別支出書の作成」です。費目別ごとに支出一覧表を作成し、管理ナンバー順に記載していきます。

それができたら、次は「経費明細書(様式第6の別紙2)の作成」です。表の左側に交付決定額(または変更申請額)を、表の右側に実績額を記入します。記入の際は、費目別支出明細書からの転記ミス、端数切り捨てなどの端数調整ミス、合計行の加算ミスなどが多く発生するので注意して行いましょう。

手順3 内容面の整備

最後は、補助事業の内容を報告する書類を作成します。まずは「実績報告書(様式第6の別紙1)の作成」です。ここでは、もともとの事業計画に対して、実際に取り組んだ内容やスケジュール、発生した課題、成果などを具体的に記載していきます。

次は、その他の必要な資料の作成に取りかかります。「取得財産等管理台帳(様式第7)」「出納帳」「通帳コピー」などの帳簿関連書類や、画像データを整備します。また、「預り金元帳」「納付書コピー」「受付簿」などの必要書類を作成します。

ものづくり補助金の実績報告での注意事項

それでは、実際にものづくり補助金の実績報告を行ううえで、いくつかの注意事項があります。ここを気を付けないと実績報告が完了とならないため、注意が必要です。事前に確認しておいてください。

実績報告の期日を守る

実績報告には期日が設定されています。その期日までに書類を提出するのではなく、実績報告自体の完了を済ませる必要があります。

期日は、以下のいずれか早い日となります。

・補助事業の完了後、その日から起算して30日を経過した日
・交付決定通知書記載の補助事業完了期限日

なお、現時点で実績報告の完了期限日が設定されているのは、以下になります。

14次

【通常枠等】交付決定後10ヶ月以内ただし、最大令和6年6月23日まで 
【グローバル市場開拓枠】交付決定後12ヶ月以内ただし、最大令和6年8月23日まで

15次

【通常枠等】交付決定後10ヶ月以内ただし、最大令和6年9月29日まで
【グローバル市場開拓枠】交付決定後12ヶ月以内 ただし、最大令和6年11月29日まで

16次

【通常枠等】交付決定後10ヶ月以内ただし、令和6年12月10日まで
【グローバル市場開拓枠】令和6年12月10日まで

17次・18次

令和6年12月10日まで

経理関係書類の日付に注意する

経理関係書類の日付はきちんと整合がとれているかどうか。しっかりと確認しましょう。以下の流れに沿った日付になっているかどうかが重要になります。

ものづくり補助金【実績報告資料等作成マニュアル】より引用
https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/1st/hojo/hojo_jisseki_manual_20220915.pdf

なお、実際の発注は交付決定日以降であること、そして支払いは補助事業完了日までにすませておくこと。いずれも補助事業実施期間内の日付にしておかないと、経費として認められませんので注意が必要です。

また、補助事業実施期間内に着手金や中間払いなどが発生している場合は、請求日・支払日が納品日より前になっても大丈夫です。

写真撮影をきちんと行う

実績報告の際に提出する画像データですが、さまざまな状況の写真が必要となります。

とくに納品時の写真は、その時でないと撮影できず、後から撮り直すことはできないので注意が必要です。

写真撮影および画像データの管理には、十分気を付けましょう。

ものづくり補助金【実績報告資料等作成マニュアル】より引用
https://portal.monodukuri-hojo.jp/common/bunsho/ippan/1st/hojo/hojo_jisseki_manual_20220915.pdf

まとめ

今回はものづくり補助金の実績報告について解説しました。

補助事業が完了した段階で速やかに行うことになるため、事前に必要書類の準備を進めておくことをオススメします。

実績報告が完了すると、ようやく補助金の支払いとなります。そのため、提出期限内に必ず実績報告を済ませるようにしていきましょう。


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