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【製造業向け補助金活用ガイド】補助金採択後に失敗しないための交付申請・実績報告の注意点と対策

「採択されたのに補助金がもらえない?」

ものづくり補助金、事業再構築補助金などの申請を行い、「採択された」となれば、安心される方も多いでしょう。

しかし、実際はそこがゴールではありません。むしろ本番はここからです。

採択後の流れを正しく理解していないと…

  • ・事務局に提出した書類の差し戻し
  • ・数十万円〜数百万円の補助金の減額
  • ・最悪、期日に間に合わず、補助金が全額不支給に

このようなリスクに直面します。

これは、多くの企業で“実際に起きていること”です。

補助金の採択発表後に見落としがちな、“その後”の落とし穴についてお伝えします。


📌この記事でわかること

  • ・採択後に必要な「3つの手続き」の流れと役割
  • ・各手続きでよくある“つまずきポイント”
  • ・補助金を確実に速やかに受け取るために押さえておきたい実践対策

補助金採択後の流れの理解|交付申請・交付決定・実績報告とは

採択通知を受け取った後、すぐに補助金を受け取ることはできません。補助金が入金されるまでには、主に以下の流れをたどります。

  1. 交付申請:採択された計画に必要な経費が適正かどうかの確認(見積書・相見積書の提出)
  2. 交付決定:事務局が補助事業に必要な経費を承認し、交付される補助金額を確定
  3. 補助事業実施:交付決定の後、設備やシステム等の契約・導入・支払いを実施
  4. 実績報告:事業完了後、報告書や証拠書類等を提出
  5. 補助金入金:審査完了後に、最終確定された補助金が入金

よくあるつまずきポイントと失敗例

それぞれの補助金において、必要な書類や手続き等は微妙に変わってきますが、ここからは代表的なポイントや例についてお伝えします。

事務局に見積書・相見積書を提出すると、以下の理由で差し戻しとなります。

  • 見積書の項目に不備:補助対象外の費用(送料・保守費など)が含まれている
  • 値引き表記がある:金額の妥当性が判断できなくなり、差し戻しの要因に
  • 相見積もりのズレ:仕様・品目・数量が一致しておらず、比較対象と認められない

📌ポイント
事務局は、見積書の内容を細かく確認し、補助事業に必要な経費かどうかの判断を行います。また相見積書は、本見積書との比較が容易で、最安値のところを選定できているかどうかを確認します。

急いで発注したい。先に支払いをして、システムや設備導入をすすめておきたい。

このように、交付決定日より前にフライング発注してしまうと、すべてが水の泡になります。

具体的には、以下のケースが該当します。

  • 交付決定日の前に、契約・支払いをしてしまった
  • 発注書や請求書の日付が、交付決定日よりも前倒しされている
  • 「納期が迫っていたから」で交付決定の前に先行発注してしまう

📌ポイント
補助金の対象となる経費は、交付決定通知日以降の支出・契約・着手分のみとなります。それより前に行ってしまうと対象外となり、その分の補助金が受け取れなくなってしまいます。

以下のような対応をすると、結果として事務局から実績報告の承認が得られず、結果として補助金の入金が行われなくなります。

  • 補助対象外となる経費を計上してしまう
  • 領収書や振込記録などの提出書類の不足
  • 必要書類の準備に時間がかかり、定められた提出期限を過ぎてしまう

📌ポイント
証拠書類と写真は、“その都度”確保することが鉄則です。基本的には交付決定された内容をもとに進めていきますが、その内容と異なる報告や書類の不備が発生すると、実績報告がいつまでも終わらずに、補助金の受け取り時期がズルズルと伸びることになります。

トラブルを防ぐための対策と考え方

補助金が公開している手引きやマニュアルは、専門用語が多く、またページの分量もかなりの量になります。

全部読む必要はなくても、「相見積」「契約日」「写真」などで検索して、自社に関係ある部分だけでも確認するクセをつけましょう。

とはいえ、初めての方には「どこを見ればいいか」すら分からないのが現実ではないでしょうか。その場合は専門家に相談した方が早くて確実です。

交付申請や実績報告を行い、不備があると事務局から修正要望が届きます。

基本的には、事務局からの修正要望にそのまま応えていけば問題ないのですが、事務局の要望の意図をきちんと読み取れず、適切な対応ができなければ、再度修正対応が求められます。

しかし、日常業務と並行して、事務局の意図を正確に汲み取り迅速に対応し続けるのは、大きな負担となることも事実です。

  • ・実績報告の準備は、事業終了の1〜2か月前から逆算
  • ・社内共有・資料収集に時間がかかることを前提に

提出期限に追われて、バタバタと慌てる方は多く、結果として書類の不備・不足につながります。補助金申請の専門家は、スケジュール管理まで含めて支援できるのが価値だといえます。

まとめ

ここまでご覧いただいたとおり、補助金の採択後には細かく煩雑な手続きが待ち受けています。
交付申請・交付決定・実績報告。いずれも、一つの判断ミスが「不支給」に直結することもあるフェーズです。

先にシステムや設備を導入したのに、結果として補助金を受け取れないとなると、資金繰りなど経営面で大打撃を与えることになります。

そうならないためにも、自社ですべて行うのではなく、専門家の力を借りてみてはいかがでしょうか。

最後に、ここまでご覧になられた方へ、特別なご案内をさせていただきます。

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