日本では製造業の平均賃金水準は全産業の中でも高く、雇用規模も非常に大きいです。
しかしVUCA時代と呼ばれるほど変化の激しい現代において、製造業の未来もどうなるかわかりません。
そこで今回は、現状製造業で起こっている問題をまとめ、今すぐ取り組むべき課題について紹介します。
目次
現状の問題
①サプライチェーン寸断リスク
②脱炭素への取り組みに消極的
③物価高騰による製造原価の上昇
取り組むべき課題
①サプライチェーンの最適化
②CO2の見える化や事業戦略の見直しで省エネ化
③DX化による省人化・自動化でコスト削減
まとめ
製造業における現状の問題はいくつもあり、一つの問題が別の問題へとつながり、複雑化しています。
今回は数ある問題の中でも3つに絞って紹介します。
そもそもサプライチェーンとは商品が消費者に届くまでの調達、製造、配送、販売といった一連の流れのことを言います。
そして自然災害による工場倒壊やパンデミックによる輸出入による物流停止など、サプライチェーンに支障をきたし、商品の供給を寸断する恐れがあります。
サプライチェーン寸断リスクには様々なものがありますが、ロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢の不安定から、製造業でも問題視されています。
サプライチェーン寸断によって、商品の販売機会の損失や供給遅延のブランドイメージ低下、リスクリカバリーのコスト負担などが起こりうるため、現在問題視されています。
製造業における脱炭素の取り組みは、非常に重要です。
日本において部門別CO2排出量の3割以上は産業部門、産業部門から排出されるCO2の9割以上を製造業が占めています。
温室効果ガスの排出量を減らすため、脱炭素の取り組みは重要であることは言われていますが、省エネ効果の高い設備を導入には費用がかかります。
また、工場でのエネルギー源を再生可能エネルギーに変換すると、発電量の不安定さから発電コストがかかります。
そのため、必要だとわかっていても中小企業の製造業においては手を出しにくいのが現状です。
原材料や人件費など製造業の原価は、近年上昇しています。
世界経済の成長に伴い資源やエネルギーの需要が増加し、それに対し供給が不足し価格が上昇しました。
また、新型コロナウィルス感染拡大による経済活動の低迷や、ウクライナ危機によるエネルギーコストの高騰、近年稀に見る円安の進行により、材料費は1.5〜3倍、エネルギーコストも以前の2倍以上に膨れ上がっており、製造原価を押し上げる要因となっています。
サプライチェーンリスクマネジメントとは、事前にリスクを予測・特定・評価し、その発生や被害を最小限に抑えるために行う活動のことをいいます。
サプライチェーンの現状把握を行い、リスクを明確化したのち、レベル分析します。
リスク回避・被害拡大防止のための具体策を策定しておくことが大切になってきます。
カーボンフットプリントとは、サプライチェーン全体で排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みです。
消費者はその製品の排出量がどれくらいかを初めて知ることができるようになれます。
また、事業者の方たちにとっても自分たちのCO2排出量削減の取組みを伝えることができます。
製造原価は、「材料費」・「労務費」・「経費」という3つの項目からなります。
そして、製造原価の大半を占める材料費とエネルギーコストの上昇は全く見えない状況にあります。
上がり続ける製造業の原価の問題を解決するためにも、DX化が注目を浴びています。
DX化を行うことで、省人化・自動化して、コスト削減を目指す必要があります。
今回の記事では製造業が抱える現状の問題と取り組むべき課題について紹介しました。
・サプライチェーンリスクマネジメント
・カーボンフットプリントでCO2の見える化
・DX化による省人化・自動化でコスト削減
上記3つの課題を解決するのには「設備導入」がおすすめです。
しかし、設備導入には費用がかかり、多くの中小企業にとっては高いハードルがあります。
そのハードルを下げるためにも、補助金制度の活用してみるのはいかがでしょうか。
補助金の活用を検討している方、ぜひお気軽にご相談ください。
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