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産業用ロボットの種類・メリット・デメリットを解説

産業用ロボットをご存じでしょうか。

製造現場において、生産性の向上や人手不足の解消につながるため、産業用ロボットを導入する企業は増えてきています。

そこで今回は、産業用ロボットの導入をこれから検討している方に向けて、産業用ロボットとは何か。どのような種類があるのか。導入することによるメリット・デメリットが何かを、それぞれ解説します。

産業用ロボットとは

産業用ロボットとは、製造現場における生産ラインにおいて、作業の自動化や効率化を実現するためのロボットです。

具体的には、搬送・加工・組み立て・溶接・塗装・洗浄など、幅広い業務を行うことが可能です。

ロボットのことを、経済産業省では「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する、知能化した機械システム」と定義しています。

また、日本工業規格(JIS)では「二つ以上の軸についてプログラミングによって動作し、ある程度の自律性をもち、環境内で動作して所期の作業を実行する運動機構」と定めています。

産業用ロボットの種類

産業用ロボットは、さまざまな種類が存在し、作業の種類やサイズ、関節の数(軸)などによって分類されます。

今回は、代表的な産業用ロボットをご紹介します。

垂直多関節ロボット

汎用性が高く、さまざまな用途で使用されているロボットです。

7つの軸を持つため、人間の関節の構造に近く、自由度が高い動作が可能です。

主に溶接や塗装、組み立て、搬送などで使われます。

水平多関節ロボット(スカラロボット)

水平にアームを動かすロボットです。

3つの回転関節と、上下に動かすことができる先端部で構成されるのが一般的です。

真上からの作業が主で、組み立てが得意です。

パラレルリンクロボット

3本のリンクアームが並列に構成されていて、連携して稼働するロボットです。

高速で緻密な動作が得意で、主にピッキングの用途で使用されます。

直交ロボット(単軸ロボット)

縦・横・高さの3方向を直交させて、二次元、三次元の動作が可能なロボットです。

メンテナンスが比較的容易で、ワークの搬送などに使われます。シンプルな構造で、安価なことが特徴です。

円筒座標ロボット

回転軸があり、アームは上下移動と伸縮が可能なロボットです。

360度の回転ができることから、可動域の広さが特徴となります。

双腕ロボット

2本の腕を使って複雑な作業ができるロボットです。人間と一緒に作業できて、しかもコンパクトなスペースに導入できます。現在、注目度の高い産業用ロボットとなっています。

産業用ロボット導入によるメリット

産業用ロボットを導入することで、さまざまなメリットがあります。

代表的なメリットについてお伝えします。

省人化や人手不足の解消

現在製造業においては、少子高齢化の影響もあり、人手不足が課題となっています。

そのため産業用ロボットを導入することで、今までは人に任せていた作業をまかせることができるため、人がいなくても生産ラインをまわすことができるようになります。

生産性・品質の向上

産業用ロボットは、常に一定の品質で作業を行うことができます。

人間の場合、手作業になるとヒューマンエラーや作業者の状態などで、品質にバラツキが生じる場合があります。

高品質な作業が行えれば、常にこの品質での作業が行えるようになり、結果として生産性の向上にもつながります。

コスト削減

産業用ロボットで一定の品質が行えるため、不良品の発生を抑えることができるようになり、結果としてコスト削減につながります。

また、品質管理や生産管理の担当者の業務軽減にもつながるため、社内コストの部分の削減も可能となります。

技術の継承

製造業の課題のひとつであるのが、技術の属人化です。職人に依存しているため、職人が欠けた場合や業務の引き継ぎなどで頭を悩ませている企業が多いはずです。

産業用ロボットなら、職人が行っていた業務をそのまま行えるだけではなく、AIを搭載していれば、自らデータを収集して、より高い技術を習得することも可能となります。

産業用ロボット導入によるデメリット

産業用ロボットの導入はメリットがある一方で、デメリットも存在します。導入の際はこのデメリットも把握したうえで、検討してください。

初期の導入費用が高い

産業用ロボットのメリットは理解しているものの、二の足を踏む企業が多いのは、やはり初期の導入費用の高さです。

ランニングコストの削減は期待できるものの、導入の際にかかるロボット本体、周辺装置はもちろんのこと、導入にあたっての育成費用などもかかります。

メンテナンスや修理が必要

産業用ロボットは精密機械のため、定期的にメンテナンスを行う必要があります。

メンテナンス自体は機械で行うことは困難で、最終的には技術者によるメンテナンスや修理が必要となります

急な不具合やトラブルへの対応が必要

先ほどと同じく、産業用ロボットは精密機械ということもあり、急な不具合やトラブルが起こる可能性はゼロではありません。

不具合やトラブルの可能性を少しでも下げるべく、定期的に保守や点検を行っておく必要があります。

まとめ

今回は産業用ロボットの導入を検討している方に向けて、産業用ロボットとは何か?メリット、デメリットについてもお伝えしました。

デメリットの部分でもあげましたが、産業用ロボットの導入でもっともハードルとなるのが初期費用の高さです。こちらですが、補助金を活用して導入するという方法もあります。

産業用ロボットの導入を検討されている方は、一度補助金の活用を検討されてみてはいかがでしょうか。


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