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省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金|概要まとめ

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金|概要まとめ

「省エネを考えてはいるが、設備や機器が高額で踏み切れない」との悩みを抱えている企業も多いでしょう。

省エネ性能の高い設備・機器への更新を行うのであれば、補助金を活用する方法があります。活用できる補助金がないか、設備投資を行う前には必ず確認してみてください。

製造業の設備投資で使えるのが「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」です。まだ新しい補助金であるため、名前を知らないという人も多いかもしれません。

本記事では「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」について、どのようなものか概要を紹介します。補助金の申請を検討するにあたっての参考材料として、ぜひお役立てください。

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金とは?

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金とは?

省エネ型設備への更新に使えるのが「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」です。この補助金では、過去にない大きな予算額で省エネ設備投資の支援を行っています。

2023年の3次公募は締め切られましたが、今後も募集が行われるかもしれません。

設備や機器の更新予定があるのなら、公募要領をチェックしておくとよいでしょう。

(参考)3次公募用 令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金公募要領

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の概要

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の概要

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の概要を紹介します。

ここで参照するのは、第3次公募用の公募要領です。今後また受付が始まった場合、公募要領の内容に変更や修正が生じる可能性があります。

そのため申請にあたっては、常に最新の公募要領を参照してください。

補助対象事業

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業の補助対象事業は3種類あります。

  • (A)先進事業
  • (B)オーダーメイド型事業
  • (D)エネルギー需要最適化対策事業

ほかに(C)指定設備導入事業もありましたが、現在は対象外です。

3つの対象事業について紹介します。

(A)先進事業

(A)先進事業は、SIIが設置した外部委員会で審査・採択して公表した補助対象設備への更新で、以下いずれかを満たす事業が対象です。

• 省エネルギー率+非化石割合増加率:30%以上

• 省エネルギー量+非化石使用量:1,000kl以上

• エネルギー消費原単位改善率15%以上

(引用:3次公募用 令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金公募要領

(B)オーダーメイド型事業

(B)オーダーメイド型事業は、目的や用途に合わせて設計あるいは製造する、オーダーメイド型設備への更新が必要です。先進事業と同じように、達成目標の数字が決められています。

• 省エネルギー率+非化石割合増加率:10%以上

• 省エネルギー量+非化石使用量: 700kl以上

• エネルギー消費原単位改善率7%以上

(引用:3次公募用 令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金公募要領

(D)エネルギー需要最適化対策事業

(D)エネルギー需要最適化対策事業は、SIIが公表したエネマネ事業者と契約を締結します。そのうえで導入した機器によって省エネ化を図り、運用改善を行う事業が対象です。原油換算量ベースで、省エネルギー率2パーセント以上を達成する必要があります。

補助対象外となる事業

本事業の補助金申請にあたっては、多くの要件が設けられています。また補助対象外となる事業についても確認が必要です。対象外となる事業の一部を紹介します。

  • ・新たに事業活動を行う新築および新設の事務所に導入する設備
  • ・事業活動に供していない設備の更新
  • ・居住エリアでの設備更新
  • ・売電を目的とする事業

省エネが可能であっても、売電が目的の場合は対象外となりますので注意してください。

補助金額と補助率

省エネを目的とした設備に使えるだけあって、本補助金の補助額は高額です。補助金額は対象事業・年度などの要素で違ってきます。

補助金額の上限単年度で最大15億円/複数年度で最大40億円

補助率は次の通りです。

(A) 先進事業・中小企業2/3以内 
・そのほか1/2以内
(B) オーダーメイド型事業・中小企業1/2以内
・そのほか1/3以内
(D) エネルギー需要最適化対策事業・中小企業1/2以内
・そのほか1/3以内

対象事業等による違いがあるので、どちらに該当するか確認してみましょう。

対象業種

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業では、次の業種が補助の対象となります。

  • ・製造業
  • ・卸売業
  • ・建設業
  • ・運輸業
  • ・医療

業種によっては対象外となりますので注意してください。

補助対象経費

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業では、補助対象設備にかかる設計費・設備費・工事費が補助対象です。

  • ・設計費 事業実施に必要な機械装置や建築材料の設計費およびシステム設計費
  • ・設備費 事業実施に必要な機械装置の購入および製造に必要な経費
  • ・工事費 補助事業実施にあたって必要な工事にかかる経費

なお設備費には、改修に必要な経費も含まれています。

省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業の特徴

複数の設備をまとめて申請したいと考えている企業も多いでしょう。

本事業では、複数の対象設備を組み合わせて申請できます。組み合わせて申請する場合は、各設備の省エネ効果の合算値で要件を満たせば問題ありません。

なお従来の省エネ補助金では、年度の変わりめに「事業を実施できない期間」が発生していました。しかし2023年からは、複数年の事業計画にも対応できる仕組みとなっています。複数年度事業になると、補助金額も大幅にアップする仕組みです。

そこで大規模な設備更新を行うにあたっては、複数年度事業への申請も考えてみましょう。

補助金の申請なら支援を行う専門家への相談がおすすめ

補助金や助成金への申請を検討しているのなら、支援を行っている専門家に相談してみてください。

その理由として挙げられるのが、公募要領の複雑さです。公募要領の文言が長く複雑であるため、見てもわかりづらいと感じる人も多いでしょう。

資料も含めると、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費の公募要領はPDF88ページにも及びます。補助対象事業者の項目だけで9つあり、ほかの補助金よりも内容が複雑な傾向です。今後また内容が追加になると、さらにページ数は多くなってしまう可能性も考えられます。

本業のかたわら、その公募要領すべてに目を通して内容を理解するのは非常に大変です。しかし採択されるためには、内容を把握して申請する必要があります。申請を行ったとしても、要件を満たしていなければ採択はされません。

そこで頼れるパートナーとなるのが、補助金・助成金申請の支援を行っている専門家です。専門家であれば、申請時の不明点・疑問点についての相談に対応できます。さらに各企業に合った補助金や助成金の提案も可能です。

  • ・公募要領を読んでも複雑で理解しづらい
  • ・申請内容について客観的なアドバイスを受けたい

そんなときは専門家に相談するのがおすすめです。

補助金を上手に活用するためにも、ぜひ専門家への相談を検討してみましょう。

また、補助金を活用できるかどうか不安な場合は、以下のページから診断できます。

最短15分で診断結果レポートを提供いたしますので、ぜひご活用ください。


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