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製造業が下請けから脱却するための補助金・制度を解説

中小企業は、全国の企業数の99.7%もあり、日本の各業界を支えているといっても過言ではありません。

ただ、中小企業の多くは、大企業をはじめとした元請け企業からの下請けの仕事をしているところが多く、中でも、製造業は下請けの割合が高い状態にあります。

下請けは安定した売上が見込める反面、さまざまなリスクも存在しています。そのため、下請けからの脱却を考えている企業も多いかと思いますが、下請けが長く続いていると、そこから脱却するのはなかなか難しい状況にあります。

そこで今回は、下請けから脱却したいという企業の方向けに、下請けからの脱却方法や、その際に活用できる補助金・制度について、解説していきます。

下請けとは

まずは、下請けの定義を明確にしておきましょう。

下請けとは、別の企業(元請け企業)が受注した仕事の一部を委託して、その業務を行うことで報酬を得ることをさします。

ただし、依頼主から直接仕事を委託された場合や、元請け企業が受託した仕事とは別の仕事を委託された場合は、下請けにはなりません。また、仕事を委託された企業の規模や、受託した金額などは関係がありません。

仕事を受注した企業(元請け企業)が、その仕事の一部をさらに別の会社に委託し、その業務を請け負うことを、下請けといいます。

下請けを続けることで起こるリスク

はじめに、下請けの最大のメリットは「仕事量を確保して、一定額の売上が見込めること」です。

仕事を依頼してくれる企業が営業活動を行い、仕事を持ってきてくれるので、下請けとなる企業は営業活動を行うことなく、目の前の仕事や作業に専念することができます。

ただし、下請けとなる企業は、仕事を依頼してくれる元請け企業があってこそ、事業が成り立ちます。つまり、元請け企業の存在がなければ、売上が立たず、事業を継続することが困難になります。

このように、下請けにはさまざまなリスクが存在するので、まずはそのリスクが何かをきちんと認識しておきましょう。

単価が安くなる

下請けの一番の問題は、単価です。元請け企業が受注した金額から、紹介料などの中間マージンを差し引いた金額での発注となるため、結果として単価は安く、利益率も低い仕事になります。

また単価については、元請け企業からの値引き要請をよく受けることになります。下請けをする企業からすると、値引きに応じないと仕事そのものがなくなるという恐れから、渋々値引き要請に応じるという状況になっています。

その結果、仕事はあるものの、単価が安く、利益率の低い仕事ばかりをしていると、忙しいのに売上が上がらない、最悪は稼働を続けると赤字になってしまう、ということも起こりえます。

納期に追われて余裕がない

こちらも単価と同様、下請けが頭を悩ませている問題です。

納期は、元請け企業の希望をもとに対応するのが一般的です。ただし、元請け企業が下請けに仕事を依頼するまでに時間がかかること。さらに、こちらが納品した製品を元請け企業が検品する関係上、通常よりも納期は短くなりがちです。

また、下請けで仕事を受ける立場だと、急なスケジュール変更に柔軟に対応しつつ、納期は厳守しなければなりません。結果として、余裕を持って作業を行うことができず、常に納期に追われた仕事をすることになります。

取引先の状況に売上が左右される

取引先となる元請け企業の業績に、下請けとなる企業は大きく影響を及ぼされます。

元請け企業の業績不振で発注量が減少すると、売上に大きな影響を及ぼします。また、元請け企業の経営方針の変更で、仕事そのものがなくなってしまうという恐れもあります。

良くも悪くも、元請け企業の状況に大きく左右されることになります。

下請けからの脱却で得られるメリット

それでは下請けから脱却できると、どのようなメリットがあるのか。代表的なメリットを紹介します。

単価とスケジュールの主導権を握れる

下請けのままだと、元請け企業からの要求をそのまま飲まざるを得ません。

下請けを脱却して、自社が「元請け企業」になれれば、依頼主と直接交渉できるようになり、結果として、単価もスケジュールもこちら側の判断で決められるようになります。

とくに、うちでないと提供できないという魅力的な製品や技術力を持っている場合、依頼主が頼まざるを得ないという状況になるため、こちら側が主導権を持って交渉することができるようになります。

収益性が良くなる

下請けから脱却して、単価を上げられるようになれば、収益性も良くなります。収益が良くなれば、新たな設備投資や賃金アップに使えるようになるので、新商品・サービスの開発や効率化、そして従業員の満足度アップにもつながります。

倒産リスクを回避できる

多くの企業と取引ができるようになれば、倒産リスクを回避できるようになります。

下請けで特定の企業だけの仕事をしている場合、その企業との契約が終了したら、売上が一気に急落し、倒産の可能性が高まります。

そうならないためにも、多くの企業と取引を行い、1社との契約が終わっても、自社の売上に大きな影響を及ぼさないようにすることができます。

下請けから脱却する方法

それでは、実際に下請けから脱却するためにどうしたらいいのか。代表的な方法をお伝えします。

自社の現状把握と行動計画の策定

まずは自社の現状とめざしたい姿を明確にするところからはじめましょう。

ターゲットは誰なのか、どんなお困りごとを解決できるのか、他社との違いや自社の強みが何かを把握すること。また下請けを完全に脱却するのか、半々ほどの割合にしたいのか、そのあたりを明確に決めていきましょう。

下請け状態から、すぐに脱却することはできないため、徐々に下請け比率を下げていくことになります。そのためにも、中長期的な視点を持って計画を立てることが重要です。

自社が持つ技術の別の活用方法の検討

下請けをする中で培ってきた経験や技術を、別に活用するという方法もあります。

たとえば、今までは自動車関連の仕事をしていたけど、そこの技術を生かして、他業種の仕事を行うということです。自分たちや自分たちのいる業界では当たり前だと考えていたことが、他では真新しく映り、重宝される可能性はあります。

また、思いきって、個人消費者向けに商品・サービスを展開するという方法もあります。

当初は苦戦すると思いますが、うまく展開できれば、下請けからの脱却はもちろんのこと、会社の可能性を大きく広げることができるでしょう。

広告宣伝活動を行う

下請けから脱却するためには、他の発注元企業を見つけたり、ターゲットとの接触機会を増やす必要があります。

そのために必要なのが、広告宣伝活動です。

チラシ、電話、DM、展示会といった従来の集客方法に加えて、インターネットを活用した、デジタルでの集客方法もあります。

どの集客方法がベストなのかは、自社の強みや特徴、設定したターゲットなどを踏まえて、いろいろと試しながら行っていきましょう。

下請けからの脱却に使える補助金・制度のご紹介

それでは、下請けからの脱却を考えている製造業の方に、使える可能性のある補助金・制度をご紹介します。

ものづくり補助金

新たな顧客を開拓するために、機械設備の導入やソフトウェア開発が必要になった場合は、ものづくり補助金を活用することができます。

ものづくり補助金の場合は、機械装置やシステム構築費が補助対象となります。500万円以上する機械設備の導入やソフトウェア開発などの大型の投資を行う場合は、ものづくり補助金の活用をご検討ください。

その反面、広告宣伝費などは補助対象とならないため、注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金

販路開拓などに使える補助金が、小規模事業者持続化補助金です。チラシやカタログ、DMの作成費用はもちろんのこと、ウェブサイト制作費やインターネット広告費、さらには展示会の出展費用も補助対象となります。

ただし、小規模とあるように、従業員が少ない企業向けの補助金です。製造業の場合は、従業員数20人以下のところに限られます。また、補助金額も枠にもよりますが、最大で200万円となります。

経営革新計画

補助金とは異なりますが、経営革新計画という制度があります。新たな取り組みを行い、中長期的な経営計画や達成目標を入れた計画が各都道府県の知事に承認されれば、資金調達や販路開拓などのさまざまなメリットが得られるようになります。

販路開拓は、各都道府県によって異なりますが、出展会の展示や販路開拓のコーディネートを受けることができます。また、下請けからの脱却のための活動に必要となる、低金利での融資や別枠保証での借り入れなど、資金面でも大きな支援が受けられるようになります。

まとめ

今回は、下請けからの脱却というテーマでお届けしました。

元請け企業との関係が良好なら、下請け状態でも問題はないかと思います。ただし、元請け企業からの無理難題に不満を持ったり、また売上が特定企業に依存していると事業リスクを抱えることになるため、下請けからの脱却を検討している方も多いのではないかと思います。

下請けからの脱却に向けて、販路開拓や新たな製品・サービスの開発、資金調達が必要になった場合は、国や各都道府県が公募している補助金や制度を利用するという方法があります。

もし、下請けからの脱却をご検討の場合は、これらの補助金や制度のご活用をご検討ください。


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