【2024年1月】今後注目を集める補助金制度の紹介

2024年になりました。

新年から気持ちも新たに、ビジネスに取り組んでいこうと思っている方も多いのではないかと思います。

そこで今回は、今後注目を集めるであろう補助金の最新情報についてお伝えいたします。ビジネスを進めるうえで、資金面で支援を受けたいという方はぜひご覧ください。

令和5年度補正予算の事業概要

2023年11月に経済産業省から「令和5年度補正予算」が公開されました。

経済産業省関係令和5年度補正予算の事業概要（PR資料）

今後はこの資料に掲載された事業が稼働していくことになります。今回は資料内に明記されている、以下の3つの補助金についてお伝えいたします。

・中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金
・中小企業省力化投資補助事業
・ものづくり補助金

2024年に公募予定の補助金がこちらになります。それぞれがどのような補助金なのか、現時点で判明している情報をもとに解説していきます。

中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金

この補助金は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が対象で、持続的な賃上げを目的にしているのが特徴です。

具体的には、地方における工場等の拠点新設や大規模な設備投資を促進して人手不足を解消し、さらに賃上げを実現するための取り組みに対して、補助金を支給するというものになります。

補助上限額は、50億円です。ただし、国から委託を受けた民間企業等の事務局からの支給となるため、補助率は1/3です。つまり、150億円規模の設備投資を行った場合に、最大で50億円支給されるというものになります。

また、投資下限額は10億円のため、最低でも30億円規模の設備投資をしないと、補助金が受け取れないというものになります。なので、かなり大規模な補助金になりそうです。

そして、成果目標には、「従業員1人当たりの給与支給総額が、地域別最低賃金の伸び率を超える伸び率を実現する」とあるように、かなりの賃上げが求められるのではないかと思われます。

現時点で公募は始まっておらず、今後のスケジュールは未定です。

中小企業省力化投資補助事業

この補助金は、人手不足に悩む中小企業に対して、IoT、ロボット、AIなどを導入して省力化を実現し、人手不足の解消や、付加価値額や生産性の向上につなげて、賃上げを実現する取り組みに対して支給されるものになります。

注目すべきポイントは「カタログ」です。申請を行いたい企業は、IoT、ロボット、AIなどの汎用性のある製品が載ったカタログの中から、導入したい製品を選択して補助金を申請するというものになります。（おそらく、現在のIT導入補助金と同じような申請方法になるのではないかと予想します）

補助上限額は従業員数にもよりますが、最大で1,000万円です。さらに、賃上げ要件を達成した場合は、1,500万円に引き上げとなります。なお、賃上げ要件がどの程度になるのかは、まだ未定です。

国から委託を受ける独立行政法人中小企業基盤整備機構が事務局となり、中小企業へ支給するため、補助率は1/2です。従業員数にもよりますが、2,000万円の製品を導入した場合は、最大で1,000万円が支給されるようになります。（賃上げ要件を満たした場合は、3,000万円の製品を導入して、最大1,500万円が支給となります）

こちらも現時点で公募は始まっておらず、今後のスケジュールは未定です。

ものづくり補助金

事業概要の（１）に書かれているのが、ものづくり補助金です。こちらはすでに16次まで補助金の公募がされていましたが、従来は革新的な製品・サービスの開発、生産プロセスの改善に向けた設備投資を支援するための補助金でした。

今回新たに「生産プロセス等の省力化」という文言が加わり、また申請類型に「省力化（オーダーメイド）枠」が追加されるなど、大幅に変更される模様です。

前述した中小企業省力化投資補助事業との違いですが、カタログなどの汎用製品を導入する場合は中小企業省力化投資補助事業、特注の設備や導入企業に向けた整備を要する製品を導入する際は、ものづくり補助金というすみ分けになるのではないかと予想します。

補助上限額は、申請枠にもよりますが、省力化（オーダーメイド）枠の場合は、最大で8,000万円です。さらに、大幅な賃上げに取り組むと宣言した事業者には、さらに2,000万円が上乗せされるため、最大で1億円が支給されます。補助率は1/2です。

ものづくり補助金は、現時点で省力化（オーダーメイド）枠限定で公募がスタートしています。残りの枠については、近々募集を開始するのではないかと予想します。

まとめ

今回は今後注目を集めるであろう補助金の最新情報について、お伝えしました。

今後の補助金のキーワードは「省力化」です。人手不足の企業が多い中で、省力化・省人化を実現する取り組みに補助金が支給されるという流れになります。これにより、IoTやロボット、AIの普及が大きく進むのではないかと思われます。

また、従来の補助金は継続となる模様です。小規模事業者持続化補助金、IT導入補助金は今年度と同じようなかたちで、一方の事業再構築補助金は継続されるものの、見直しによる大幅な変更があるかもしれません。

新たな情報が判明次第、あらためて当サイトでご紹介いたします。

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