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5軸制御マシニングセンタを補助金で導入したい!今後活用が見込まれる補助金のご案内

5軸制御マシニングセンタの導入は、作業時間の短縮や加工精度の向上など多くのメリットをもたらしますが、同時に多額の設備投資が必要です。

特に資金が限られる中小企業にとって、補助金の活用無しに多額の設備投資を行うことは、経営を圧迫するリスクにつながる可能性があります。そこで、本記事では5軸制御マシニングセンタの導入に使えそうな補助金制度について詳しく解説します。



目次

1 5軸制御マシニングセンタとは?
2 5軸制御マシニングセンタをお得に導入するためには
 2-1 従来の購入方法
 2-2 中小企業省力化投資補助金を活用する
3 中小企業省力化投資補助金の申請フロー
 3-1 補助金の概要を確認する
 3-2 gBizIDプライムを取得する
 3-3 カタログから導入製品および販売事業者を選択する
 3-4 販売事業者と連絡を取り、事業計画の作成を行う
 3-5 電子申請システムを通じて販売事業者と共同で交付申請を行う
まとめ


1 5軸制御マシニングセンタとは?

出典元 https://mitsu-ri.net/articles/processing0031

5軸制御マシニングセンタとは、5つの軸で自由な方向から加工を行う機械です。

材料を回転させたりしながら工具を当てることで複雑な加工が行えるため、加工時間の短縮や生産性の大幅な向上が期待できます。


5軸制御マシニングセンタを導入するメリットは以下の4つです。

①作業時間の削減

複数の面を一回の段取りで加工できるため、作業時間が大幅に短縮につながります。

②加工精度の向上

工具を最適な角度に設定できるため、加工精度の大幅な向上につながります。

③生産性の向上

段取り替えの削減と加工時間の短縮により、全体的な生産性の向上につながります。

④加工コストの削減

特殊工具や専用治具の購入・管理費用を抑えることで、コスト削減につながります



2 5軸制御マシニングセンタをお得に導入するためには

2-1 従来の購入方法

5軸制御マシニングセンタは高度な加工能力を持つ反面、導入コストは最低2500万円から1億円にも及び、導入には多額のコストがかかります。

従来はものづくり補助金を利用して5軸制御マシニングセンタを導入することができましたが、現在は公募期間外のため利用することができません。

そこで、今後利用が見込まれる「中小企業省力化投資補助金をご紹介します。


2-2 中小企業省力化投資補助金を活用する

引用:製品カタログ

中小企業省力化投資補助金とは、人手不足に悩む企業の課題を解決するための補助金です。

人手不足解決につながるIoTやロボットなどの汎用製品の設備導入に対する経費の一部を補助することで、中小企業の生産性向上と人手不足解消、そして賃上げを目的としています。

この補助金では、用意された「省力化製品カタログ」に記載されている商品が補助対象となっており、新たに5軸制御マシニングセンタ」がカテゴリー登録されました。

ただし現時点では登録製品数が0で補助金を申請することはできませんが、今後製品登録がされたらこの補助金を活用して購入することができます。


補助金の概要は以下の通りです。

・補助率:導入経費の2分の1
・補助上限額:従業員に応じて200万円から1000万円(一定以上の賃上げを達成した場合は        引上げ可能)
・申請方法:中小企業と省力化製品を販売する事業者による共同申請


3000万円の5軸制御マシニングセンタを導入した場合の比較(従業員数25人)

【中小企業省力化投資補助金を利用した場合】
導入費用×補助率3000万円×2分の1=1500  (上限額1000万円)
3000万円-1000万円=2000万円

このことから補助金を利用せずに購入する場合と比較し、企業の負担額が「1000万円」減少していることが分かります。

また、大幅な賃上げを行う場合(※1)は補助上限額が1.5倍になり、今回のケースではさらに500万円分上限が増加するため、合計で「1500万円」の負担を減らすことができます

※1大幅な賃上げの条件

・事業所内最低賃金を年額45円以上増加させること
・給与支給総額を年率平均6%以上増加させること


3 中小企業省力化投資補助金の申請フロー


(1)補助金の概要を確認する
(2)gBizIDプライムを取得する
(3)カタログから導入製品および販売事業者を選択する
(4)販売事業者と連絡を取り、事業計画の作成を行う
(5)電子申請システムを通じて販売事業者と共同で交付申請を行う

3-1 補助金の概要を確認する

まずは、中小企業省力化投資補助金の公式ホームページにアクセスし、補助金の概要を確認しましょう。

自社の経営戦略や現在抱えている課題と照らし合わせ、補助金の活用によってどのような効果が期待できるかを明確にすることが重要です。


3-2 gBizIDプライムを取得する

次に、補助金申請に必要なgBizIDプライムを取得します。

gBizIDは法人および個人事業主に対して発行され、補助金申請や社会保障手続きを簡素化するためのIDです。


3-3 カタログから導入製品および販売事業者を選択する

引用:製品カタログ

補助金対象製品のカタログを確認し、自社の業務に最適な省力化設備を選びます。

カタログには現在、検品・仕分システム や無人搬送車など31品目201の製品が登録されています(2024年11月6日更新)。

今後もカテゴリーや製品登録は随時更新されるので、最新バージョンはカタログで確認してください。


3-4 販売事業者と連絡を取り、事業計画の作成を行う 

選定した製品の販売事業者に連絡を取り、事業計画を策定します。

この計画には、導入の目的や現状の課題、導入予定の設備の詳細、導入後の効果の予測、さらに賃上げなどの取り組みを具体的に記載する必要があります。


3-5 電子申請システムを通じて販売事業者と共同で交付申請を行う  

最後に、販売事業者と共同で、電子申請システムを通じて交付申請を行います。

申請には、事業者ごとに必要な書類(※下記参照)をそろえる必要があります。

準備が整ったら、販売事業者から招待された専用フォームにて申請を完了させましょう。



まとめ

今回、新たに5軸制御マシニングセンタが中小企業省力化投資補助金のカテゴリーに追加されました。

この設備導入の最大の懸念点である資金不足は、中小企業省力化投資補助金の活用で解決することができるかもしれません。

中小企業省力化投資補助金の申請方法は特殊で、弊社は補助金申請支援も行っているので、

この補助金活用を検討されている方はお気軽にご相談ください。


当メディアでは、補助金の最新情報を随時発信しています。

5軸制御マシニングセンタが製品登録がされ次第メールマガジンでお知らせするので、メルマガにぜひご登録ください。


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