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最大1億円!東京都の「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」を解説

新たな設備やソフトウェアへの投資は、競争力の強化に欠かすことができません。

しかし、中小企業は資金面で余裕がなく、これらの投資に踏み切れないところが多いようです。

「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」は、このような悩みを抱える東京都の中小企業が、新しい機械設備やソフトウェアの導入を資金面でサポートするための助成金です。

この記事では、経営者が知っておくべき「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」について詳しく解説します。



目次

1躍進的な事業推進のための設備投資支援事業とは

2躍進的な事業推進のための設備投資支援事業の具体的内容

 2-1応募条件

 2-2助成対象事業

 2-3 助成対象経費

 2-4 助成対象金額

3躍進的な事業推進のための設備投資支援事業の申請方法

 3-1応募スケジュール(期間)

 3-2申請の流れ

まとめ



1躍進的な事業推進のための設備投資支援事業とは

引用:チラシ

この助成金は、東京都の中小企業者が「製品・サービスの質的向上」による競争力強化や「生産能力の拡大」のための生産性向上を進める上で必要な機械設備等の導入を最大1億円まで助成するものです。

これにより、東京都中小企業の成長を支え、東京の産業競争力を強化し、地域経済の持続的な発展を目指しています。



2躍進的な事業推進のための設備投資支援事業の具体的内容


2-1応募条件

この助成金を申請するためには、以下の要件を満たす必要があります。


・現時点で東京都内で2年以上事業を行っている中小企業者であること

・東京都内に登記簿上の本店または支店が都内に存在すること。

・同一の機械設備で他の補助金を利用していないこと

・過去に本助成事業の採択を受けた場合は、助成金の額が現時点で確定していること。(※)

※「確定していること」とは、採択された事業において、「助成額の確定通知 書を受けていること」を意味し、過去に採択を受けた企業も再度申請することができます。



2-2助成対象事業

引用:チラシ

助成対象となる事業は以下の①~④のいずれかに合致する必要があります。


競争力強化

企業が競争力強化や生産性向上を目的として、新たな機械設備等を導入して行う事業が対象です。

例として、量産体制の構築や多品種少量生産への対応、安定供給体制の確立などがあります。


DX推進

IoT、AI、ロボット等のデジタル技術の活用により、新しい製品・サービスの構築や既存ビジネスの変革を目的とした事業展開に必要となる機械設備等を新たに導入する事業が対象です。

IoTやAI技術の導入だけでなく、DXを意識した経営戦略と生産性向上の計画が必要です。

例えば、機械制御の自動化・省力化、生産設備の稼働状況の把握、物流の効率化等が挙げられます。


イノベーション

国内外において市場の拡大が期待される産業分野において、革新的な製品・サービスの提供を目指す「新事業活動」のために必要な設備を導入する事業が対象です。

新事業活動とは以下の4つのいずれかに該当する必要があります。

・新商品の生産

・新役務の提供

・商品の新たな生産または販売の方式の導入

・役務の新たな提供の方式の導入

※単なる生産力強化のための設備の増強や製造品目を増やす場合は、新事業活動は該当しません


後継者チャレンジ

事業承継をきっかけに、後継者が事業多角化や新たな経営課題に取り組む際に必要となる設備等を新たに導入する事業が対象です。

また、基準日の3年前から助成対象期間の起点の前日(第8回募集:令和3年10月1日 から令和7年3月31日まで)に事業承継を行った事業者又は行う予定の事業者である必要があります。

引用:チラシ


2-3 助成対象経費 

助成対象経費として、「製品の製造」や「役務の提供のため」に直接必要な機械設備の導入経費が該当します。

 具体的には、「機械装置」「器具備品」「ソフトウェア」が該当し、1基税抜50万円以上(※)のものである必要があります(ソフトウェアは300万円以上1000万円以下)。

※1基とは、原則として法人税法の減価償却単位に基づく


また、以下のものは助成対象外です。
・固定資産の内、建物、建物付属設備、構築物、工具、車両運搬具等に分類されるもの
・リースやサブスクリプション等、固定資産とならないもの



2-4 助成対象金額

引用:チラシ

本事業の助成率と助成限度額は、事業区分や申請者区分、さらにゼロエミッション要件や賃上げ要件の適用状況によって異なります。

例えば、DX推進を目的とした1.2億円分の設備投資を行う中小企業者の場合、ゼロエミッション要件や賃上げ要件を満たさない場合は助成率が2/3以内で、助成額は8000万円です。

もし、賃上げ要件を満たせば助成率が3/4になり助成額は9000万円のため、1000万円多く助成されるようになります。
対象設備の一基50万円以上ですが、助成下限額は100万円ですので、50万円の機械1基だけの購入で申請することはできません。



3躍進的な事業推進のための設備投資支援事業の申請方法

3-1応募スケジュール(期間)

本助成事業のスケジュールは上図となります。

・申請予約期間:令和6年10月23日(水)9時から11月6日(水)17時
・申請受付期間:令和6年11月1日(金)9時から11月15日(金)17時
・助成対象期間:令和7年4月1日~最長令和8年9月30日



3-2申請の流れ

概要

1GビズIDを登録する

2ネットクラブ会員登録をする

3助成金の申請予約をする

4申請書類を提出する


GビズIDを登録する

GビズID(ジービズアイディー)は、法人や個人事業主向けの共通認証システムです。4の申請書類提出の際に「Jグランツ」を通して行う際にこちらのIDが必要になります。

GビズIDの詳細は公式ホームページよりご確認ください。


ネットクラブ会員登録をする

申請フォームへの入力は「ネットクラブ会員サービス」への登録が必要です。

登録手順は以下の通りです。

(1)会員登録ページからメールアドレスを入力

(2)受信したメールのURLから会員情報を入力

(3)会員登録をしたらこのページに戻り、「お申込みはこちらから」よりID(メールアドレス)、パスワードにより申込入力画面に遷移します。

ネットクラブ会員の登録だけでは、申し込みになりませんのでご注意ください。


助成金の申請予約をする

申請予約期間:令和6年10月23日(水)9時から11月6日(水)17時まで

※予約完了の確認については「企業MYポータル」の「利用履歴・管理」から確認できます。


申請書類を提出する

申請書類の提出は電子申請マニュアル(Jグランツ)より行います。

※Jグランツの利用には①の事前にGビズIDを発行しておく必要があります。

Jグランツの詳しい概要は公式の電子申請マニュアルよりご確認ください。


必要書類一覧

・申請書一式
・確定申告書
・履歴事項全部証明書
・納税証明書
・積算根拠書類
・機械設備設置場所関連書類
・会社関連書類

※上記以外にも各対象事業ごとに追加で提出する必要のある書類があるため詳しくは応募要項のP27をご確認ください。



まとめ

今回は、「躍進的な事業推進のための設備投資支援事業」の助成金について解説いたしました。

この助成金は最大1億円まで支給され、補助率も高いため、競争力や生産性の向上を目指す中小企業にとって手厚い支援策になります。
その分、補助金や助成金の基礎知識があるだけではなく、助成金の申請要件の確認や必要書類の準備の難易度が上がります。

弊社では東京都の助成金の申請支援も行っており、毎年この助成金の申請支援も行っておりますのでお気軽にご相談ください。



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